京・宇治 抹茶料理 辰巳屋 TATSYMIYA

京料理のこれからへ京料理のこれからへ

ニューノーマル時代の
「新しい京料理の食のカタチ」
創造プロジェクト

プロジェクトへの想いと願い

INTRODUCTION

2020年、新型コロナウィルスの世界的な流行という未曽有の事態により、社会全体の生活が変化を余儀なくされています。古都・京都への観光客の減少はもとより、ここ宇治でも地元市民の外食需要そのものが減少し、飲食業界全体が大きなダメージを受けています。
こうした厳しい状況は「京料理」にとっても他人事ではありません。コロナ禍により“ハレやケ”を初めとする伝統的な概念や、節句事、伝統行事から遠ざかることで、日本の伝統ある食文化の存在価値そのものの継続が危ぶまれると危惧しています。

わたしたち辰巳屋は、ここ宇治で1840年天保十年に茶問屋として発祥し、大正2年に料理屋に転身して以来、日々試行錯誤しながら、お客様の心に伝わる料理を創ろうと励んできました。その根底にあるのは、ユネスコに無形文化遺産登録もされた「京料理」の伝統を守り、その素晴らしさを世界に、後世に伝えたいという強い想いです。その想いをさらなる未来へとつなぐためにも、昨今の危機的な状況を打破すべく行動を起こしたい——そう願い続けてきました。

このような経緯から、辰巳屋では未来を見据えさまざまな取り組みを開始しました。非日常的な空間で、特別な料理を食し、特別な時間を共有する——そうした「京料理」の特性や慣習に最大限の敬意を払いながら、これまでの常識に囚われることなく、現代のさまざまなビジネスモデルやマーケティング手法を駆使し、取り組んでいこうと考えています。新たな活路を開く実験に挑み、ひとつでも多くの発見をしていくことは、たとえ全てが成功に至らなくとも「京料理」の、日本料理の、しいては飲食業界全体の“未来の礎”になると、わたしたちは信じています。
この困難をあえて未来への展望ととらえ、「今までの料理屋には無い、新しい食のカタチの創造」を実現していきたいと思っています。

辰巳屋 八代目主人左 聡一郎

辰巳屋 八代目主人左 聡一郎

各プロジェクトの詳細

DETAIL

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市場調査

価値観モデルを活用した、地元市民のWITHコロナ社会における食に対する意識調査

プロジェクトの概要

どのような時に特別な食事をしたくなるか(ハレの食の需要価値変化)、また特別な食に対する価値(費用)の基準、加えて食事を不安なく、ともに出来るのはどこまでの関係性か(親族でいうとどこまでか等)など、食がもたらす人と人とのコミュニケーションの重要性に重点を置きながら、これらの食事機会における価値観と費用感と、価値観モデルとの相関関係を洗い出すことで、マーケティング活動はもとより、機会提供の現場でのコミュニケーションのあり方の傾向を模索し、事業開発のヒントを得る。

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市場調査

「宇治」における
ブランドイメージの調査

プロジェクトの概要

茶所として全国的にイメージのある宇治だが《それ以外の印象の深堀り》を実施することで、事業創造のヒントを得ることを目的に、インターネット調査を主たる手段として、振り分けたクラスターごとに調査を実施。

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実証実験

高級折詰の事前予約システムの
開発と実証実験

プロジェクトの概要

これまでの対策に基づく結果として出てきた「早期受注」を実現するシステムと仕組みの開発を実施。また通常のシステムと異なる施策として、早期割引などの仕組みはもとより、リード期間が長くなることで発生する「キャンセルの是正」を行う施策をセットにした仕組みづくりを実施・検証を行う。

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実証実験

高級料理専門のデリバリーサービスの開発と実証実験

プロジェクトの概要

UberEats等とは路線の異なる《料理の取り扱いや食の機会の演出などの総合的なクオリティ面》にて差別化したサービス開発を想定。例えば保冷環境徹底や運搬におけるリスクを最小限に抑え、おもてなしのココロを便乗させるなど《おなかが減ったから食べる「食」では無く、食べることに意義のある
「食」を提供する》ことを主眼に置き、開発と実施検証を行う。
また弊社だけではなく、5000円以上の高級折詰を作る料理屋とのネットワークを構築し、常に最高の環境でお客さんにお届けできるサービスを作ることを想定し、宇治市近郊から開始し、のちに京都市内などエリアを拡大していく。

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実証実験

さまざまな周知施策の実施検証

プロジェクトの概要

販売や流通における実施検証として《事前予約システム》《高級料理専門デリバリーシステム》をより柔軟かつ効果的に訴求していくため、ソーシャルメディアを活用した施策を複数展開し、自社のみならず、他社がその事例を汎用的に使用できるよう、仕組み化を目指す。
早期発注を実現するための自宅/職場でのハレ食を訴求するSNS施策の実証実験 ライブコマースなどを用いた食そのものよりも「食の体験」をポイントにした事前発注(早期予約)の仕組みづくりの実証実験を実施する